大冒険家dokuhuntのブログ

車中泊中毒者のdokuhuntが日々のストレスと戦いながら毎週ネットラジオを更新し続けるブログです。ネットラジオは水曜日0時更新です

TWINZ外伝「きまらストーリー」

さあ、ゴングが鳴った!
 
プロレスの試合開始。目を閉じて思い浮かべてほしい。
 
最初にどう動くのか?
 
ある人は言った
 
少しずつ相手を見ながら手を前に出して組み合おうとする
 
ある人は言った
 
気迫でお互いの両肩を掴む、ロックアップの姿勢を取りにいくと
 
さて、これ以外は何かあるのか?
 
改めましてこんばんは
dokuhuntでございます。
 
さて、本日はTWINZというオンライン実況ジャイアントグラム2000イベント、そしてまあ、このイベントというよりも自分の育てた「きまら」というレスラーに関して書いていきたいと思います。
 
知人からも言われたのですが、アレは呪われたレスラーなんですと。
 
どう呪われているのか?
 
誕生の経緯から思い出せる範囲で書いていきますね。
 
第1章 誕生
 
彼の誕生は古く、サターン版の全日本プロレスのゲームまで遡ります。当時、あのゲームはファーストネームとセカンドネームに分かれていて、セカンドネームは自分で設定できるが、ファーストネームは変えられない仕様でした。まあ、この理由は会場やアナウンサーのコールでファーストネームを使用するためで、例えば「ラッシャー」「木村」とあった場合、アナウンサーは「ラッシャー」といい、会場の大声援も「ラッシャー!」となる仕様でした。そんな内容であったので、ファーストネームの種類はあったものの使いたい名前ってのが結構限られていて、その中で選択したのが「バイソン」そしてレスラーの体形で何故かあった「ジャイアントキマラ」モデルがあったので「バイソン」「きまら」というキャラクターの名前だけは誕生しました。
 
そして時は流れてドリームキャストの時代。
初代ジャイアントグラムを購入、時を同じくして今回のイベントの発案者でもあるきめん氏も購入。そして、レスラーを育成し一度対戦したが、作ったレスラーがきめん氏と被ってしまった。当時我々の間でだけ大ブームを巻き起こしてしまった悲しき天才と呼ばれる男をお互い作ってしまった。
 
そして時は流れてついに発売されたジャイアントグラム2000!
これは当時でも衝撃的なボリュームでプロレスゲームの金字塔であると出たとたんに分かった、陳腐な言い方かもしれませんが神のゲームだと。そして作った!前回の反省を踏まえて作り倒した!
 
プロレスの試合開始。目を閉じて思い浮かべてほしい。
 
最初にどう動くのか?
 
ある人は言った
 
少しずつ相手を見ながら手を前に出して組み合おうとする
 
ある人は言った
 
気迫でお互いの両肩を掴む、ロックアップの姿勢を取りにいくと
 
さて、これ以外は何かあるのか?
 
3つ目の選択肢、それを体現するレスラーを!
 
そして完成した「バイソン きまら」
 
しかし、運命のいたずらかdokuhuntの転勤のせいか彼の雄姿を見ることはかなわなかったのであります。
 
第2章 流転
 
数年後、時代の趨勢はドリームキャストからPS2に移りハード戦争は終結し、ドリームキャストを起動することもなく平和な日々を過ごしていた
 
はずだった!
 
ここにdokuhuntのもとにあるイベントが行われるというニュースが入る。なんでもこのご時世に、大みそかに、ドリームキャストで、ジャイアントグラム2000で作ったレスラー同士を観戦モードで闘わせるという正気を疑う内容。メインイベントは当然テイム氏vsきめん氏という鉄板カード。
 
なぜ自分にお声がかかったかと言うと、ワンマッチでは当日盛り上がりにかけると、せめて3試合、1試合は若手対決で持たせても2試合目は何か別の目玉がないと興行的に厳しいとの相談であった。
 
すっかり「きまら」のことは頭から消えていたが、ドリームキャスト自体はまだあったので、久しぶりに起動してデータを見てみる・・・
 
見てみた・・・
 
返事はお断りを入れた。とてもとても出せるものではない。しかもギャラリーを交えてのイベントに出せるものではない。
 
しかし、プロモーターであるきめん氏は折れない、どんなレスラーであっても受け入れる!全責任は俺が持つ!と
 
そこまで言われたら仕方がないかとしぶしぶではあるもののビジュアルメモリを送り出す。
 
これが以後10数年に渡るTWINZの始まりであるとはこの当時誰も考えなかったのである。
 
第3章 ライバル
 
当日ガチンコのワンマッチだともしも試合が面白くなかったらきつい!なので、テイム氏vsきめん氏のワンマッチをテレビ放送なし、観客も限定したクローズドの会場で行った。
 
テイム氏vsきめん氏の攻防は、心配された塩試合ではなく、ちゃんと噛み合った素晴らしいものだったと伝え聞きます。
 
このとき観客は他多数おり、そちらは一度もプロレスを・・・これは語弊がありますね、プロレス会場でプロレスを見たことのない方だったそうです。プロレスの初心者ですね。
 
彼らの試合後、自分の送ったビジュアルメモリも起動したそうです。「バイソン きまら」のメモリです。
 
最初はテイム氏、次にきめん氏が対戦。
 
結果は先に書きます、「きまら」の2連敗です。
「きまら」は確実に負けてます。勝ってません!
 
しかし問題は、ここで起こりました。
試合を見ていた観客の2人が、許せない!こんなことは許されない!
「きまら」は存在しちゃいけない!
 
なんでそうなる!?
 
正義の怒りが天を突き破り、持っていなかったドリームキャストジャイアントグラムを購入し「きまら」抹殺の為に特訓を開始してしまったのです。
プロレスを全く知らなかった人にも危険を察知されてしまった「きまら」
 
後日、きめん氏から連絡が来る
 
なんだあのレスラーは!ふざけてんのか!コロスぞ!オラァァァ!
知るか!テメエがダセッツタンダゾ!エッオォー!
 
という高度なやり取りが行われ、まあ、年末のイベントの成功を確信したのだが、問題だらけだがまた一つ問題が起こったのである。
 
「きまら」を見て倒したい!許しちゃおけない!と思った人が2人いたのである。
 
なんで!?2人!?ドウシテ!?
 
年末までの時間は少ない。しかもシングル2戦だとイベントとしてダレる。
どうするべきか・・・・
 
 
 
 
さあ、ゴングが鳴った!
 
プロレスの試合開始。目を閉じて思い浮かべてほしい。
 
最初にどう動くのか?
 
ある人は言った
 
少しずつ相手を見ながら手を前に出して組み合おうとする
 
ある人は言った
 
気迫でお互いの両肩を掴む、ロックアップの姿勢を取りにいくと
 
さて、これ以外は何かあるのか?
 
dokuhuntは上の2つは実のところ思い浮かばなかった。
 
やってみてほしい
 
左手を腰に当てつつ、胸を張る
 
相手をしっかりと見据えてバツグンの笑顔で繰り出すのだ
 
その右腕を相手の前に!
 
「握手」
 
人が人と分かり合うため欠かせない尊き行為!
 
「握手」
 
これ以外何があるのか?
「握手」から始まる不意打ち!レフェリーたまらずゴングを鳴らす波乱含みの序盤!
 
そう!初代「きまら」、「バイソン きまら」は全てのフォール技をオミットし、ほぼほぼ全てを反則技で闘うというプロレスの3つの要素、「力」「技」「スピード」そのパラメータの中で「悪」に全振りした恐怖のレスラーだったのだ!
 
それを踏まえて、この動画を見てほしい。
 
プロレスに免疫のない人が初めて見るのです。
 
「バイソン きまら」の後ろに大きい「バイソン きまら2」が入って来る入場シーンを
 
改めて言わせてもらう
 
こんなので驚いているようじゃプロレス1年生よ!(ゲーリーハート談)
 
第3章 呪い
 
イベントは盛況のもとに終了。
平和な毎日が戻って来るはずだった。
 
いや、わたくしdokuhuntはこのイベントに関しては、言われたままにレスラーを供給しただけでした。
「バイソン きまら2」も要請があって作っただけだった。
 
しかし、プロモーターであるきめん氏は言う。
メインイベントに盛り上がりが欠けていた。
 
プライド的な興業でもあった。
負けたら即引退!そういう煽り要素も多分にあった。なかったのはレギュレーションだけであった。
 
「強さ」
 
時間をかければかけられるほど強くはなれる。じゃあ?無限に時間をかけたら最強なのか?
果たしてそれは最強なのか?
 
そこで生まれた概念
 
U15
 
アンダー15アワー
 
育成は15時間以内とする
 
この縛りのなかで各々のプロレス力を込めてレスラーを育成するというルールで行われるジャイアントグラム史上これまでにない大きな戦い!しかも緊張感あふれるトーナメント戦、メインは時間無制限3本勝負!その開催が決定してしまったのである。
 
そして、招待状が届いてしまいやがりました
 
なんども言う
 
なんでそうなる!?
 
いや、あの、このイベントを盛り上げたいとか是非に協力を!という気持ちではなくただただ巻き込まれた感が強い。
 
しかし、まあ、責任の一端は間違いなくきまらにあるなと。そこは認めよう。でもこれで最後!
勝つ、負ける、そんなのどうでもいい。優勝?興味はない、あるのは殺戮!目的は惨殺!そういうコンセプトでレスラーを育成した。
 
自分は古い、古い古いプロレスファンである。
 
名勝負、技の攻防、駆け引き、色々見てきたけど、プロレスで一番輝くのは何か?
 
思い、思想、ストーリー
 
いろいろある
 
でも試合単位で見て一番輝くのは何か?
 
それは
 
「必殺技」
 
決まりさえすれば試合が終わる。その技のモーションに入っただけで観客の悲鳴or歓声があがる!
 
そう!
 
「必殺技」の輝きを!
 
AI戦闘での必殺技を考えたときに、単純な投げ技、パワーボムとかだと試合中、不用意に出されると決め技!ではなく決まっちゃったがっかり技になってしまう。これは必殺じゃあない。決まれば死ぬ。だからなかなか決まらないというムーヴが欲しい。
 
となると、関節技・・・
 
だが、関節は腕は2本、足も2本ある、ばらけると緊張感も薄れてしまう・・・となると首か腰・・・
 
いや、もう1個あるね!
 
というかなり考え抜いた結果、誕生したのがあいつ
 
最後の最後まで悩んだのが、「きまらじま1号」「きまらV3」「きまら新1号」どのネーミングにするのか?
 
8割「きまらじま1号」にしたかったが、きまらの神が「きまら新1号」で行けよ!というので確定しました。
 
 
戦いは決勝のリングへ!
 
AIを育成しての観戦モードでのバトル。
このとき我々は激闘につぐ激闘!気づいていなかったのです。
その奥深さ、その広がりを!
 
3本勝負、1対1、いずれも名勝負で迎えた3本目!
渾身のファイアーバードを剣山で迎え撃つきまら!
そしてきまるペディグリーからのフォール!
 
名勝負!
この名勝負をもう一度!
 
そう思ってしまった。
みんなは呪われてしまったのです。